Cuboro(キュボロ)Wikipediaで二次使用と改変が許可されている画像を使用
学習塾で教えていた時、保護者の方から「どのようなおもちゃで遊ばせれば良いか」という質問を受けたことがあります。
その時以来、優秀なお子様のお母様方に、お子様がご家庭でどのような遊びをしているかを尋ねるようになりました。
以前のブログ記事「算数が得意になる方法」にも書いたように、優秀なお子様のほとんどが積み木やブロック遊びを好んでいました。

保護者の方からのおすすめ度が高かったブロックが『cuboro キュボロ』です。
初めて、このキュボロの名前を聞いたのはかなり前ですが、テレビで目にしたのは、将棋の藤井聡太四段の活躍からです。
藤井四段が幼いころに遊んでいたことで人気になり、品切れになっているという話題でした。

キュボロの人気の秘密は空間把握能力が高まるというものですが、単純に面白く、大人もはまるということも人気の一端にありそうです。
キュボロの教育的効果や遊び方などを書いていきます。

キュボロの教育的効果

キュボロで高まる空間認識能力とは?

良く聞く言葉ですが、10歳頃までに育てなければならないと言われています。
物体の形や大きさ、方向など、三次元空間にある物体の状態を、正確に把握し認識する能力のことです。

空間認識能力が必要なわけ

小学校高学年になると、図形の問題が出てきます。
紙に書かれている図形を見て、頭の中で図形を組み立てたり回転させたりするのですが、苦手というお子様が多くいます。
特に、平面図形は何とか解けるけれど、立体図形はわからないという悩みを、保護者の方から受けることが多くありましたので、ご家庭で幼いころから遊びながら育ててあげてほしい能力です。
中学受験では、頭の柔らかさをはかる問題として必ず出題されますので、受験を考えているお子様には特に重要な能力です。

空間認識能力を育てるには?

幼い頃であれば、空間を把握する能力を育みやすいと言われています。
図形の感覚、センスが育つ時期は10歳までと言われる所以です。

そのためには、2~3歳から積み木やブロックなど、立体の実物に触れることが大切です。
毎日、自分の手で積み木やブロック遊びを繰り返すなかで、自然と図形のセンス、空間把握能力が育つからです。

空間認識能力を育てるキュボロはどのようなおもちゃ?

みぞや穴が開いている積み木を組み合わせてビー玉を転がすものです。
積み木の組み合わせ方で高い塔や階段を作って落としたりなど、様々な遊び方ができます。
特に、外から見えないビー玉の通り道を作る面白さがあり、試行錯誤で完成した時の充実感や満足感、達成感を味わえる良質なおもちゃです。
この外から見えない通り道を作ることが、空間認識能力を育てるために最適と言われる理由です。

キュボロと他のおもちゃの違い

ビー玉を転がせるおもちゃは他にもありますが、キュボロの良いところは、積み木に傾斜がないので、途中で止まらないような道を考えて作る必要があるということです。
そのために、ビー玉が落ちたエネルギーで進む距離を計算したり、外から見えない道の中をどれぐらい進むかを試行錯誤でつくったりしなければならず、とても難しいおもちゃであることも、お子様の空間把握能力を育てる要素になっています。
知育玩具の中で、一番良いと言われる理由でもあります。

空間認識能力以外のキュボロの効果

試行錯誤して作り上げることで最後まで頑張る力が育つ

キュボロで思う形を作っていても、スムーズにビー玉が転がらないことが出てきます。
その時に、ビー玉が転がらない理由とどう組み直したら動くようになるのか、などを考えて、再びトライします。
成長してくるにつれ、頭の中で考える構造も複雑なものになり試行錯誤を繰り返しますが、その過程が問題を解決する力を身につけるために必要なのです。
途中で投げ出すこともあるでしょうが、成長するにつれ、最後まで頑張って作ることができるようになり、根気強さも身に付きます。

独創的、創造的な思考を育てる

最初は一緒にキュボロで遊んであげるうちに、段々と複雑な構造のものを作りたいとお子様は思うようになります。
独創的で、創造的な物体を作り上げることが、独創的な発想にもつながります。
最初から独創的な発想が生まれるのではなく、簡単な遊びをたくさんしていくうちに、もっと面白くするにはどうしたらいいのだろうと考えることが、独創的で創造的な発想につながります。

学習塾の保護者の方の言葉で印象が強いのは、「他のおもちゃで遊んでキュボロを忘れる時期もあります。その時は、親が遊んだりして思い出させるようにしました」というものです。
キュボロは良いと思う保護者の方で、お子様が「この頃、キュボロを忘れているかなあ」というときは、お父様やお母様が遊び始めると良いようです。

幅広い年齢で遊べるキュボロ

おすすめの年齢は4~5歳からということですが、穴の開いた一つのブロックにビー玉を通すだけでも、2~3歳のお子様は繰り返して遊びます。
ただ、まだビー玉を口に入れる年齢ですので、十分な注意が必要です。

5年生6年生になっても遊んでいるという話を聞きましたので、5年以上の長期間遊べるおもちゃだと言えます。

友達と協力して作り上げる喜び

一人で遊ぶこともできますし、友達と一緒に、話し合いながら作り上げることもできるので、協調性も養われます。
今の時代、友達の家に行っても、それぞれがゲームをしていると言われていますので、まだ親の考えが通じる就学前に、お友達と一緒にブロックを作り上げる喜びを教えてください。

おすすめのキュボロ

ベーシスで十分

キュボロには、「スタンダード」と「ベーシス」の2種類があります。
2つの違いは、土台になる積み木が入っているかどうかと、穴の開いたブロック数個の差です。
ご家庭にある普通の積み木や箱を土台の代わりにできそうであれば、「ベーシス」でも大丈夫だと言われています。

さらに空間認識能力を高めるなら「メトロ」

まずベーシスで十分遊び、もっと複雑な構造物を作りたくなったら、トンネルのパーツ「キュボロメトロ」を買い足すことがおすすめです。
このメトロのパーツが増えることでコースをより複雑にすることができるので、空間認識能力が更に伸びると言われています。

まとめ

知育玩具として抜群のおもちゃ『キュボロ』で、お子様の空間認識能力や独創性、問題解決能力、根気強さなどを育ててあげてください。

 

 

※なお、上部のキュボロの画像はWikipediaで二次使用と改変が許可されている画像を使わせて頂いています。詳しくは下記参照。
作者 Adrian Michael [GFDL または CC BY 3.0 ], ウィキメディア・コモンズより

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